中国製品の動向 2008年
中国産の食品の安全が大きな話題を呼んだのは、2008年に発覚した中国製冷凍餃子中毒事件です。
この発端は、千葉県、兵庫県のとある3つの家庭が、中国の食品会社から輸入されている冷凍餃子を食べ、下痢や嘔吐といった中毒症状を訴えたものです。
そのうち、一人の女児が意識不明の重体に陥った事で、報道は加熱していき、販売元のジェイティフーズには大きな批判が寄せられました。
そして調査の結果、冷凍餃子の中から、メタミドホスをはじめとした有機リン系殺虫剤が検出された事を受け、ジェイティフーズは冷凍餃子の回収に当たりました。
問題はこれだけに収まらず、仙台市のみやぎ生協が販売していた「COOP手作り餃子」からも、パラチオン、ジクロルボス、パラチオンメチルといった有機リン系殺虫剤が検出され、いよいよ事件は社会問題、国際問題に発展していきます。
どちらも同じ中国の天洋食品が製造を行っていた事もあり、中国の食品の安全に対してのメディアの反応は過熱していきました。
更に、殺虫剤は包装の外側にも付着していたり、一部の包装に穴が開いているという状況もあって、毒物の混入は外部から行われたという事も判明。
問題は、それが中国国内で行われたものか、輸入された後日本国内で行われたものかという事が焦点となっていきました。
この問題に対し、日本政府は日本国内で混入した可能性が低い事を、いくつかの根拠から表明したものの、中国側は当初両国内で混入した可能性があると発表し、その後日本国内で混入されたという見解を示しました。
しかし根拠はまるでなく、その上で中国政府は日本を暗に批判し、中国国内でもその論調が高まっていきました。
が、2008年8月に、中国国内でも同様の事件が発生。
製造元はやはり天洋食品という事で、それまでの中国の見解が明らかにおかしい事がわかり、中国政府もこれを認め、事態は収拾に向かいました。
食品の安全が大きく損なわれた事件でした。
中国製冷凍餃子中毒事件とその際の中国政府の対応、及び中国人の論調などによって、日本における中国の食品の安全は無いものという認識が植えつけられました。
この後も、中国産の冷凍かつや肉まんに殺虫剤が混入していたり、冷凍のいんげんにジクロルボスが混入されていたなど、中国産の食品に問題が生じるケースは後を絶たなくなりました。
2008年は、食品の安全に対して、日本国内では見直すべきという見解が示されるようになった年と言えます。
中国製冷凍餃子中毒事件の影響で、一時日本国内の冷凍餃子が全く売れなくなりました。
スーパーなどではあまりにも売れない状況から、10円、あるいはそれ以下で販売するというところも多く見られるなど、事件の影響の強さが垣間見える事態になっていました。
それだけ値段を下げても、手に取る人が少なかったといわれています。
現在、中国産の食品、特に冷凍食品に関しては、常に猜疑の目が向けられています。
どのような材料を使っているのかわかったものではない、というのが一般的な通念となってしまったと言えます。
実際、命に関わるような毒物が混入している可能性がある食品を購入しようという人は、いくら安価とはいえあまりいないでしょう。
現時点において、中国産の食品の安全に関して、日本人が大丈夫だと言える環境が整う事は今後無いと推測されます。
冷凍食品は非常に安く、保存も利くという事で人気が高かったのですが、今後はかなり苦戦が強いられる事になるでしょう。
2008年12月 2日|
カテゴリー:00食品の安全はいまどうなっているのか